精神福祉センター主催 心の健康づくり大会 の講演をききました。
最近は、心の問題に関する専門家のお話を身近に聴ける機会が増えています。心の健康が誰にでも必要な課題になりつつあることがよくわかります。
日本の認知行動療法の第一人者である
大野 裕先生が「心が軽くなる3つのヒント」として講演されました。
認知行動療法は著書も沢山あります。
専門家が行う精神療法のイメージが強く日々に活用するには少し面倒だな・・というのが本音でした。
大野先生の講演では、認知行動療法は「ストレス対処法の基本の考え方」として誰でも活用できる方法であり
その考え方を意識すると、気持ちがずいぶん軽くなるのだと優しく解説頂きました。
・問題を解決しようとする元気がない時は焦らず、まずは休養、気分転換をする
・問題に目を向けられたら、魔法のような解決策はなく出来るだけ多くの対策を考えて選ぶ
・他人に迷惑ではと相談をためらい、何をしても無理だと諦めると問題を大きく考えすぎてしまう
・自分を苦しめている考えを切り替えるようにしていく必要がある。
考え方の切り替え
①できごと? ・友人とけんか
②その時の気持ち? ・落ち込み 85%
③浮かんだ考え? ・友人を怒らせもう仲直りできない
④考えの事実は? ・友人が怒った、連絡がない
⑤反対の事実は? ・友人が言いすぎたと言っていた
⑥しなやかに考えると? ・以前は話し合って仲直りできたから大丈夫だろう
⑦今の気分の変化は? ・落ち込み 35%
大野裕先生の「マンがでわかりやすいうつ病の認知行動療法」等 多くの著書を参考にされて下さい。
①~⑦を書き出し記録することは誰かに相談して気持ちが軽くなる時の流れと同じで
自分自身でカウンセリングしている状況になるそうです。
意外にシンプルです。誰にでもできます。
実際のカウセリングや、私自身の経験でもよくあることですが
④の事実の部分が、事実ではなく思いこみの場合も沢山あります。
相手の反応を勝手に想像で悪いように解釈したり
事情があって連絡が出来なかった事実をよそに
怒っているから連絡しないのだと決めつけて思いこんでしまったりと
事実と思いこみが混同してしまいます。そんな風に考えが凝り固まってしまうと
事実ではないことで空回りし、自分自身を苦しめてしまうことも。
認知行動療法の紹介でしたが、大野先生が講演中繰り返された言葉は
「しなやか」にでした。
心を軽くするポイントはこの一言につきるような。
問題は簡単には解決できない。事は思いどうりに運ばないことも多い。
そこに執着するより、自分の考えを柔軟に変化させて捉え方を変えてみる。
しなやかさを身につけることこそが最大のポイントに。
その為には多くの選択肢をみつけられる広い視野が必要です。
視野を広げるきっかけやヒントを感じるために、人への相談を上手く活用する。
多くの方のお話を聴く立場の私ですが、それによって私自身も視野の広がりを感じます。
一緒に違う視点を探せることは相談される側にも有り難いことなのです。
持ちつ持たれつでしなやかな人との関りも心がけたいですね。
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sho (土曜日, 02 1月 2016 16:53)
自分を客観的に見る。落ち着いて前向きに考える。紙などに書き記す。
落ち込むことが多い性格ですが、この解決策は試したいです。