価値

 

 

足早に咲いた桜は、もう葉桜に。

入学式を迎えた小学一年生。

ピカピカのランドセルや制服が眩しい。

 

ぶかぶかの制服に身を泳がせ

ランドセルに引きずられそうな小さな体

まだ、フワフラでなんとも愛らしい。

 

私服の小学校も増えているが

どちらにしろ

これらの持ち物の準備は大変だろう。

 

 

以前

通りすがりの素敵な鞄屋さん?を発見

入店すると、ランドセル専門店だった。

場違いと思いつつ、スタイリッシュな

ランドセルの陳列に目を奪われた。

色とりどりのランドセル。

革製品として、とても素敵。

お値段の素敵さにも、仰天!!

子供の背中にこの革製品・・・

うらやましすぎる、私が背負いたい。

春には、次年度分が既に完売だと。

お求めになる人も多いということだ。

 

昨年

「服育」と称し公立小学校の制服に

高級ブランド導入の賛否が話題に。

スタイリッシュでカッコよさそうだが

またまた、お値段に仰天!!

私が着たいくらい。

 

高額商品、ブランド品は

それなりの質感、仕立ての良さ

垢ぬけたデザインなど、確かに

何か違う雰囲気を醸し出している。

小学生でそれを感じられたら

ブラボー。

 

 

大人の思いとは、うらはらに

ほとんどの子供は、ランドセルには

これでもかと、ぎゅうぎゅうに荷物を

押し込み原型を歪ませている。

時には、ランドセルに乗ったり

放り投げたり、引きずったり

なかなか自由度の高い斬新な取り扱い。

 

制服はといえば

最初は、かなりのぶかぶか。

カッコよく着こなせるジャストサイズは

わずかな期間の様だ。それをこえると

ピチピチか、寸足らずもあり

一年の成長度合いが半端ない。

六年間の体の変化の大きさを物語る。

買い替えも必要だろう。

 

汚れ方も半端ない。

時には泥にまみれ

給食のこぼれたお汁が染み付き

袖口の鼻水や絵の具からは

日々の奮闘ぶりが伺える。

気兼ねなくザブザブ洗いたい。

 

どれも

たいして気にもとめてない感じ

格好などお構いなしな感じが

子供らしくてすごくいい。

 

 

高級品が子供にそぐわない

というわけでも、ブランド品が

悪いわけでもない。ただ、

制服だろうが、私服だろうが

平等性が失われることのない様に。

それらが、少なくとも

いじめの対象にならない様に。

子供一人一人の存在価値が

うわべに見出されません様に。

 

身につけるものの違いや差が

人の優劣をつけるような思考を

大人が植えつけない様にしたい。

 

 

 

物に縛られず、自由にのびのびと。

何をまとっていても皆、輝いている。

その子自身、そのものが価値であり

かけがえのないブランドなのですから。