炭火

 

色づく葉っぱと肌寒さに

秋を感じる今日この頃。

気のおける仲間達と

久々にバーベキュー。

 

アウトドア ☞ 自然 ☞ 健康的。

そのイメージを覆し、この仲間達は

集まれば、体調不良の話ばかり

いわゆる、不健康自慢。

他に話題はないものか。と

矛先を変えても、なぜかここに戻る。

皆、聞いてほしいのだ。仕方ない。

まだまだ、と信じたいところだが

ぶっちゃけ〝初老” きてますから。

そんな体に鞭打って、小さな参加者

(子供)に追いかけっこをせがまれ

童心に帰ろうと奮起。悲しいかな

気持ちについて行けず足がもつれる。

とても危険。

 

肌寒くなったこの季節

煙たさをこらえ、炭火に寄り添い

暖を取る。そして、ひたすら

肉を焼く。食べる。しゃべる。と

驚くほど、絶え間ない循環。

仕事の話、家族の話も盛り混ぜながら

最近食が細くなった等、疑わしい話も。

腹八分どころか、腹十二分ではないか。

「もう食べられない」は口先だけ

差し出された物はすべて食べる。

まだまだ皆、食べ力が素晴らしい。

BBQとおやつは別腹だもの。

不健康は食べ過ぎが問題かもね。

 

秋空の下、のんびり、まったり

過ごしているうち、炭火にさえ

いいね。いいね。火はいいね~。

炭火を称賛。

皆様日々、相当お疲れのご様子。

ひたすら炎の映像を見つめるだけの

癒し方も話題となったが、これね!

まことに安らぐ。

かすかなパチパチ音と橙色の輝き

見つめていると、けっこう神々しい。

肌寒いこの季節だからこそ

炭火は、何とも心地よく有り難い。

引き換えに、煙を吸い続けていた事は

忘れるほどに。

 

気づけば日が落ち、辺りは真っ暗。

どれだけ居座ったのだろう。

帰りしぶる子供のような大人達。

腹も満ちたが、何より心が満たされた。

開いた心は、充分に暖められたようだ。

仲間と秋の体感は、至福の時となった。

 

さて、翌日

一日中煙をまとった体は、燻され

煙香が体に染みつていた?

けれど、無駄に燻されたのではない

体の悪いところはすべて

祓い清めた・・・に違いない。

臭いのは、きっと気のせいだ。