信じる

 

立春はスポーツも力強く芽吹く。

サッカーは惜しくも準優勝。

全豪オープンテニス優勝

大阪なおみさんは素晴らしかった。

 

アスリートの引き締まった体は

フィジカルのタフさが存分に伝わる。

スポーツは、技術・実力は勿論

メンタルの安定も求められる。

これが結果を大きく左右することを

充分すぎるほど見せ示してくれた。

 

なおみさんの優勝は確実だ。

安心して観戦を楽しんでいた。

早くも勝利が目前に迫り

緊張感が高まる様子が伝わる。

手に汗握り、息をのむ。

一緒に疑似体験をしている自分

感情はいとも簡単に伝染する。

焦り、不安、緊張に押し潰されるか

相手の諦めない力が優位になるか

シーソーゲームはドキドキ。

感情の一瞬の乱れがゲームの流れを

一気に変える悪循環にはまった。

たちまち本来の力が発揮できなくなり

とたんに私の信じる力も揺らぐ。

未来予測を  "信じる"  とは

本当に厄介で困難なものだ。

  

勝利を逃してほしくない恐れは

観戦から目を背けたくなった。

けれど、一流アスリートは

メンタルのコントロール力が半端ない。

なおみさんは逃げなかった。

目を背けず  現状 を冷静に受けとめた。

自分軸を取り戻し、ありのままの自分を

見つめ、受け入れ、信じたように見えた。

短時間で、気持ちを切り替え立て直す力

一流のメンタル術で見事に乗り切った。

 

一流のアスリート達。これだけの

技術力、強靭なフィジカルがあっても

メンタルはいとも簡単にぶれてしまう。

ただの素人は

生活のほんの些細な出来事で

すぐ感情を揺さぶられてしまう。

世界一を一人で戦う極限の状態と

普通の生活では比較にもならないが。

 

ネガティブな感情や思考、認め難い現状

丸ごと受け入れ、肩の力を抜く。

軸のぶれた自分を早く立て直し

冷静に自分の今の力を信じ抜く。

アスリートはその極限を見せてくれた。

凄すぎて見習えない。程度の差はあれ

人間の誰にも潜む共通の課題では。

日々のマイナス感情や出来事を

ごまかし、蓋をするのではなく

全てを受け入れる器を持ち合わせ

いかに早く気持ちを切り替えられるか。

強い葛藤を伴う程、簡単な事ではない。

人生は、その積み重ねを経験し

何度も自分軸を立て直し、それを楽しむ

ゲームのようなものかもしれない。

 

アスリートに学ぶ。

形のない未来に抱く恐怖、不安、焦りは

信じる力をいとも簡単に崩す。

身を守る大切な感情ではあるが

行き過ぎてしまうと諸刃の剣にも。

信じるから、信じたい恐怖に変わる。

疑いの念を払い〝信じる〞が

安定した分だけ、現実もそちら側に

傾いていくのかもしれない。

メンタルのタフさもトレーニング。

上手くいかない現状も認めた上

力み過ぎず、できるだけ能天気に

信じることも、具現化させる未来には

必要ではなかろうか。

 

 

あなたの信じたいものはなんだろう。 

自分を信じ切るという決意に

得体のしれない不安や恐怖、焦り

という弱気心の鬼が襲ってきたなら

人間味ある、ダメな可愛い自分も認め

 

鬼にはすかさず、豆をまいてしまえ。