芽吹く

 

春分の日を迎えました。

 

暖冬は冬を味わう間もなく

あっという間に春です。

嬉しさ反面、花粉や紫外線に

悩まされる季節でもあります。

けれど、やはり春は

解放感が嬉しいですね。

 

寒さが春に向かう頃

梅や桃が美しく先咲き

いよいよ待ち遠しいのは

皆に愛される桜の開花ですね。

桜にはまだ早いこの春分の日

木蓮の花も、春の訪れを告げています。

 

この花木やたら上向きに花が咲き

全体像としてしか目が向かないのか

素通りしがちな花だったりします。

よく意識して見ると

毎年確実に芽吹いては花を咲かせ

春の景観に一役かっているようです。

 

 

卒業まじかの学生の頃

お世話になった先生がクラスメート

一人一人をイメージする花に例えて

送り出してくれました。

 

先生の例えてくれた花は

各々の個性をぴったりイメージし

なるほどと納得できる

お花なのでした。

さて、私はどんな花に例えて

もらえるのかしらとワクワク。

先生からのお言葉は

「あなたは木蓮です。」

へっ (゜.゜) えー それって

みんなとなんか違う気がする。

私だけ・・・

え・だ・も・の ?? 

木蓮が曖昧な私は隣の子に

木蓮って? 耳打ちして聞くと

「なんか道の木に咲いてるやつ」

と答てくれた。

そうよね、勘違いではなく求めていた

「お花」と言うよりか「木」だよね~。 

想定外すぎる花でして

若かりし乙女としては

正直嬉しいとは言い難く

びみょ~。 (;一_一)

理由はすっかり聞きそびれました。

 

卒後、若くして亡くなられた先生。

おっかさんみたいな包容力

落ちこぼれも引き上げてくれる

温かく、優しい先生でした。

あの言葉は、素敵な恩師からの

"贈り言葉"となってしまいました。

あれから数十年。

木蓮は先生を思い出す花です。

華やかな春の花々の中で

しっかり景色にとけこみ

春を演出するさりげない存在。

手を加えずとも毎年花を咲かせ

冬に温存したエネルギーを

芽吹かせる花木の力強いこと。

私も季節のサイクルの中で

枝物のごとくコツコツ生きて

また春を感じることが出来ています。

 

 

昨年の夏は猛暑過ぎたのか

我が家の枝物は全て葉を失い

素っ裸な、棒切れの様に

悲しいお姿となりました。

もう、諦めてほったらかし状態。

水やりもせず、棒切れを眺める日々。

しかーし、なんと!

芽吹いています。再生中です。

枝物の植物の底力を思い知りました。

目に見えないエネルギーを内包し

諦めずに芽吹く凄い生命力です。

 

枝物を見習い

「見えない底力を芽吹かせる私になる」

節芽の、春分の日の誓いとします。

 

 

木蓮が好きって程ではないですが

え・だ・も・の 悪くないですね。

白木蓮だとちょいと気分が上がります。

ゴッホ花咲アーモンド

こんな風に見つめてみたら

なんだか素敵な花木に思えます。